2010/04/29

想像上の生き物であるからには、どう描いてもいいと思うのだが、まったく違った「鬼」の絵を見たことがないし、もし、そんな絵をみていたとしても「鬼」とは気づかずに通り過ぎたのだろうと思う。
それほどに私たちにとって「鬼」は「鬼」そのものである。
海外の絵画にも「鬼」に近い「魔物」が出てくるが、それらもどことなく「鬼」に似ている。

やっぱり、「想像」ではなく…

いやいや、「想像上の生き物」ですよ・・・ね・・・。

2010/04/25

見知らぬ土地

鬼は「家」に住んでいるのでしょうか。
酒呑童子の絵などを見ていると、家屋もありそうだけど、
やっぱり、どこからともなく現れるほうがピンと来ます。

食を求めるためか、人(同胞)を求めるためか・・・。
それとも、異人種からの逃避か・・・。

鬼は転々といろんなところへ移動するような気がします。
逃避であるわけはないのでしょうが、さりとて、戦争を
するわけでもなさそうなあたりに、「人間」とは違う何かが
ある、なんていうのは、いささか鬼びいき過ぎでしょうか。

2010/04/18

記憶

「記憶」と言っても、実際に「見た」記憶ではありません。

幼い頃(昭和30年後半ごろ)、夕方遅くなると、
今みたいに明るい水銀灯などなく、あたりも急に暗くなっていました。

蛙が鳴くから、か~えろ・・・などと歌いながら帰る道すがら、
ふと目をやると、その瞬間に何かが消えた・・・そんな、記憶。
ゴミ箱や電柱の陰、見えにくくなった半暗闇の中・・・。
何かが「いた」記憶ではなく、何かが「消えた」という記憶だけがありました。

「何が…誰が…いたんだろ…」

気のせい、といわれればそれまでなのですが、
この年になっても「誰かが消えた」という記憶が頭の奥に残っているのです。

2010/04/11

ともだち?

山の中で偶然であった鬼同士。

お互いに一人ぼっちだから、どちらからともなく

話をしながら、いつの間にかここまできた。

姿も色も、お互いに違うけど、

これって、もう、

と・も・だ・ち、だよ・・・ね!?

2010/04/04

般若


ものの本を読むと、「般若」は女性が嫉妬心から蛇に身を変えて男を追いかける過程での変化である、とのこと。
能、そのものを見たことはないけれど、恐ろしい形相のうちにある「悲しみ」を見事に表現している、素晴らしい芸術だと 、能面を見るたびに思います。

能面などとは比べ物にはなりませんが、少しでも「鬼」の気持ちが書けたらなあ、と思いながら、描く時間を見つけています。